忌野清志郎
清志郎さんがいなくなってしまった。
がんが転移したときも、あまり心配していなかった。
だって、絶対彼は復活するんだ、って
まったく微塵も疑っていなかったのだから。
しばらく、ライブもいっていなかったけれど、
いつでも行けるって思っていた。
だって、いつも彼は歌っていたから。
だから
どうしたらいいのだろう。
彼の歌った曲の中で好きなものはいっぱいあるけれど
一番、自分の中で印象深い曲は
ある旅行中、鈍行の列車の中で、
ウォークマンから、この曲が流れていた。
それは、その時窓の外を流れていた景色と
列車の中の空気と彼の声が全部が一緒になって
私の記憶の中に色濃くパッキングされてしまっている。
もう一度会いたいんだ。
君のこと忘れられないんだ。
CHABOの歌う愛は、とってもパーソナルな、
君と僕のうただった。
キヨシローの歌う愛は、
それが君と僕であっても、
世界全部を包括してしまう愛のうただった。
寂しいのかわからない。
彼の声を聞きながら、
それがなくなったことが、よくわからない。